信じるか信じないかは別として知り合いに変わったやつがいる。小学校時代からの友人で、現役の住職をやってるやつがいる。私自身は霊感なんてこれっぽちも持ち合わせていないのだが、こいつのせいで 何回かありえない現象にあっている。
大学生時代、みんな免許取り始めてうきうきしてた時分の話です。季節的には、夏 夜遊びしてて、ふとある話題から怪談話に移っていった。
私自身は1ミリも信じていないんだが、女の子もいたこともあり大いに参加。よくいう都市伝説の話とかしてました。
むろん住職(学生時代は髪があり出家はしてなかった)もがんがん話しをしてもりあがりました。
やはり行き着くところ、ミステリーツアーということになり人で夜中に関西地方で有名な幽霊トンネルに車で出発。
山中を目的地にむけて車を走らせること数十分。街から離れ、街灯もろくになく、対向車すらなくなってようやく目的のトンネルの前にきました。
時計は夜中の2時過ぎをさしており、幽霊ターイムと大騒ぎでトンネルに突入。トンネル自体は全長90メートルちょっと。さほどスピードをださずにゆっくりと走っていました。
オレンジ色の灯火が車内をうっすらと照らし、女の子達が
「なんかでそーだねーー」
とか
「ここはでるんやとぁ」
とか与太話をしてちょうど真ん中くらいのどこで、車の天井に
ドンッッッ・・・・・・
運転手A「なんや いまの・・・」
一瞬で車内が車内が静まり返りました。するとまた、
ドンッッ・・
ここで住職がちょっとためてから
「ん・・・おい A車止めろ」
車は静かに止まりました。また
ドンッッ・・
車の上で、ゴムのボールをついてるみたいな、そんな感じの軽い振動が再び車内に響きました。
住職「おい降りてみてこいよ。日頃いないっているし、この音の正体なんなのか確かめてみたら?それかもしかしてこわいとかそんなんいわへんやろ?」
いやらしぃくらいニヤニヤわらいながら、俺にそういってきました。
私「・・・・・まじ?・・いや・・ここで?」
ドンッッ・・・・ドンッッ・・
一定の感覚で音が車内に伝わってきている。
そう答えると めちゃめちゃうれしそうな顔して
住職「まぁこわいなら、しょうがないなぁ・・口だけかぁ・・」
私「あほか 何いうか そんなもんはおらへんわ 見てきてやるわ」
そういって車のドアをあけて車外にでました。車の天井の上には何もない・・・
住職「車の後ろとか しっかり確かめろよぉ」
私「うるせぇ いわれんでもちゃんと見るわ」
乱暴に車のドアを閉めて、車の後ろにまわりました
車のエンジン音以外は、恐ろしく静寂で、オレンジ色の一色の不思議な光景が広がっていました。もちろん車以外は何一つない。
ふぅ・・・と思ったら、不意にドーーンッと音がして車自体が上下に一回激しく揺れました。
びっくりして後ろに飛びのいたら、
ギュルルル
私をトンネルにおいて車が全力発進・・・・みるみるうちににテールランプが遠くの方に消えていった・・
あまりの突然の出来事にしばし放心状態になりましたが、落ち着くためにタバコを取り出して一服。不意になんともいえない恐怖心が沸いてきてトンネルの出口に向けて走りました。
トンネルの出口に車が止まってるの見つけた途端、いきなり怒りが爆発
私「そこを動くなあああああああああああっこらあああぁぁ」
遠くの方から
「でたぁぁぁ・・・・・・・・」
悲鳴と共に叫び声がトンネル内に響いてかえってきました。
車は、無常にも再び走りだして消えていきました。車で数十分の山の中に放置、罰ゲームとしかいいような仕打ち。。。
1時間ほど待っていたのですが全く迎えずにこずふつふつと殺意に似た怒りを胸に山中を歩いて帰っていたら、前方からカブにのった住職が、走ってきて 人の顔をみるなり爆笑しながら
「あいつら腰抜かしてた。迎えにきたで」
詳細をきくと私が車の周りを、音の正体をさがして回ってるときに、得たいの知れない塊がボンネットの上に落ちてきたそうです。
びっくりして急発進。私をおいていったのに気がついてトンネルの外でまっていると、
「そこをうごくなぁぁ」
と声が響いてきて、たまらず街まで逃げたそうです。
私「なぁ落ちてきたんて何?何が落ちてきた?」
住職「さぁなぁ・・・なんやろな?お前見てへんの?」
私「なんもいねーよ」
住職は「いやいや まぁあれはトンネルから出れへんからなぁ。。」
私「はぁ?なんもいーへんし。でれへんて意味わからん」
後日逃げた3人に聞いても、口を閉ざして何もいわず、Aの車のボンネットだけがしばらくの間、いびつな形でへこんでいました。なにがおこったのかいまだにわかりません。
後日トンネルで、大学生が行方不明になったとか、男が車を追いかけてはしってくるといった話が噂につけたされてました。
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