データを消した犯人

うちの会社での体験談です。業務で使うデータをハードディスクに保存しておいたんだが、同僚がそれを削除してしまった。削除の途中で別の人がきづいたから全部消えずには済んだんだが、データを復旧するためには専門の業者にすごい金額を払うことになってしまった。当然削除した本人は処分(解雇ではないが)とそれにかかる費用を賠償することになったんだが、ハードディスクのセットアップや普段のバックアップをしていた俺にも責任があると言われて費用を賠償するよう言われた。その時は頭にきたがサラリーマンの悲しい境遇でおとなしくお金を払った。(バックアップはなぜだかソフトがうまく動かず、最新のバックアップデータは2か月前のものしかなかった。)

ここまでは俺の運が悪かっただけの話になるが本題はこのあとだ。俺は普段からトラブルに逢いやすいと自覚があるので神社の参拝によく行くんだ。で、今回のことをあっちこっちの神社で(周りの人に聞こえないように小声で)神様に話して、このようなトラブルはもう起きませんようにとお願いした。ネットでも魔除けとか呪詛返しとかいろいろ調べて実践した。

そんなある日、データを消した同僚が復旧費用をすべて支払わせてくれと言ってきた。こっちとしてはうれしいことなのですぐにOKした。だがよく見るとその同僚はもともと細身だったのだがさらにやつれていた。顔色も悪かった。何かあったのか聞いてみると次のことが起きたらしい。夜枕元に鎧姿の幽霊が立って「許さぬ、許さぬ」と怒りの声をあげている。別の日には拷問にかけられている悪夢にうなされる。(周りの人間は江戸時代っぽいひとがいるので和式?の拷問らしい)歩道橋や自宅の階段で後ろから押されて転げ落ちそうになる。(急いで振り向いても誰もいない)他にもあったようだが徐々に震えが大きくなっていてそれ以上聞けなかった。最終的には夢か現実かもわからなくなっているかもしれない。その同僚が最近やらかしたことといえばそのデータ削除事件だったので復旧費用は全額出せば怪現象もおさまると考えたようだ。ちなみに俺にもデータ復旧の費用を出せといった上司(部長と社長なんだが)は交通事故で意識不明になっている。

コメント