それは、修学旅行一日目の
夜に起こった出来事である。
セクション会議で、
みんな部屋を出て行った。
僕は部屋を出て廊下を歩いている途中ジャージを着てくるのを忘れた事に
気づき、部屋に引き返す事にした。
部屋に着いた時にはもう誰もいなくて
辺りは真っ暗だった。
ふと部屋の奥を見ると、なにやら
白い影が浮かんでいるのが分かった。白い影は次第に薄くなっていき、
ついには消えてしまった。
僕は、「今のは何だったんだろう?」と思いながら部屋の電気を付けた。
その時、
誰もいないはずのお風呂場のドアから
「ドンドンドンドン‼」と音がした。
僕は物凄い恐怖に襲われ、
急いでジャージを取りに行った。
ジャージを取り、引き返そうと
後ろを向くと、さっきまで
閉まっていたはずのお風呂場の
ドアが開いている。
僕は、おそるおそる
お風呂場の前を通過したが、
そこには、白いワンピースを着た
長い髪の女性が俯いて立っていた。
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